「著作権」は地雷かもしれない可能性

いや、大げさだってことは自分でもわかってるけど

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誰かの行為を制約しようとする文脈において、「著作権」(ないし知的所有権)という概念を持ち出すことそれ自体が、ここ数年のうちに人々の裡で強化されてきた反感回路をトリガしてしまっているのではないだろうか。
タカラのギコ猫然り、avexのまネコ然り。iPod私的録音補償金でも、ダウンロード違法化でもいいんだけども。

利権を貪る狸どもが→ぼくらの**をかすめとり→私腹を肥やそうとしている←そんな奴らは打ち砕け!

そういう物語の回路がだんだん出来てきたところで、その「狸ども」の端子に岡田さんが乗ってしまっているんじゃないだろうか(といっても今回の場合は、「ぼくらの」の端子にも岡田さんは乗っているはずなので、事情は複雑)

そうすると、追撃を避けるには、「狸ども」の端子から(たとえ最初から乗っていなかったとしても!)降りてみせるのが効果的だろう。「彼は利権を得ようとしているのではない」という理解をされることだ。ただしこれは「私は利権を得ようとしているのではありません」と直接表明することとイコールではない。

著作権として軸がぶれている

アイディアそれ自体は著作権では保護されないとはあちこちで言われているし私もそう言っていた。ダルいから全文引用はしないけど、問題は

  1. 岡田さんの名前がいいめもに勝手に使われていた
  2. その際、岡田さんの理論にそぐわない実装をいいめもが行っていた

点にあるはずだ。だとしたら、「著作権」という概念を持ち出したこと自体が不適切だったといえる。
しかもこれは先述したように反感回路の起爆装置なのだ。端子を踏んでしまったが最後、「利権を貪る狸ども」として物語の回路に取り込まれてしまう。正しい考えを知ってほしいんだー本買ってほしいわけじゃないんだーと言い張っても、「どうせ本音は本売りたさだろ」という読まれ方の前には無力だ。
全文引用を主張したのも、中途半端な理解を恐れてのことといえそうだが、議論を封殺しようとする営為として読まれてしまっているフシがある*1。ほら、私も「ダルいから全文引用しない」って言ってたでしょ? これだけでももう自分の主張(大切に思うこと)が伝わらない、理解してもらえないようになっちゃうんです。それって、すごくもったいないことだと思うんだけどな。

他にもいくつか妄想があるんだけど、妄想なので別エントリで。

*1:そもそも、たとえ全文を余すところなく引用させたとしても、それで正しい理解が保証されるなどということは、ない